この”CLUB NEWS”を書き始めたのが、2013年6月のこと。
「2度目のマン島ラリーへ向け」というタイトルでした。もちろん1回目の投稿は#785ドライバーの親ビンが。まだまだ、若かりし頃(そんな昔ではないか…)。まだまだ、細かりし頃。

「おじさんには夢がある。」なんてサブタイトルを掲げて色々なクラブ活動を発信してきました。
時には、「実は、おばさんもいる!!」なんていう投稿をいただいたこともありました。
そして、この投稿でなんと210回目の投稿になります。
そもそも、この CLUB NEWS …
ドライバー目線、コ・ドライバー目線、サービスクルー目線そしてスペクテイター目線等々、色々な目線で、複数のクラブ員の発信を念頭に始めたものでしたが、私、いつの間にか「ブログ長!!」なんて持ち上げられたことから(実はそんなに嫌ではない…どちらかというと、好き)、振り返ってみますと、210回の約半分もの投稿を担当させていただいておりました。

そんな中、おじさんばかりの夢を追いかけてばかりもいられないという、とてもとても嬉しい風が、このチームにも吹き始めました!!
「実は、若者もいる!!」
ここに、若い2人の新メンバーの参戦レポートをご紹介いたします。このCLUB NEWS を始めた当初の「複数のクラブ員目線」の嬉しいレポートです。
この3月13日から15日に開催された全日本ラリー選手権 新城ラリー参戦レポートです。まずはこちらの新メンバーから。
もちろん、若人の実践指南役はHRCR MINI(1) ドライバー親ビン。
コ・ドライバーはラリー初参戦の「涼姉さん」
TEAM “Beauty & The Beast”

「涼姉さん」レポートです・・・
人生初ラリー、無事に終わりました。
自分のこれからの生き方について、趣味、仕事の関わり方についてを考えるため、またラリーやってみたら、と声をかけていただいて純粋にやってみたかったので、今回初参戦させていただく運びとなりました。
声をかけてくださった氣谷さんや土屋さんとは幼い頃からの馴染みで親戚御一行様、のような関係(勝手にそう思っています)で気兼ねなく遠慮なく参加させていただくことができました。

ちょっと疎遠になりつつありましたが、昨年からぐっと距離が縮まり、チャンス到来。
素敵なチャンスをくださった皆様には、心の底から感謝しております。
ラリーを迎えるまで、いろんな気持ちが入り混じっておりました。
そもそも自分はラリーに向いているのかそもそも自分はラリーに向いているのか、全然センスがなかったらどうしよう。
どこまで何を勉強していこうか。
やってみないとわからないのも重々承知、だけど何もやらないのも府に落ちない。
できないのは仕方ないけど、初心者だからってやれないのも悔しい。
ちょっと知識が足りないだけで、吸収できるはずのものが吸収できないのは府に落ちない。
ということで、映画を見たり動画をなんとなく流し観したり、ペースノートの下書きを何度も読み返したりしておりました。

やりすぎかも、でも逆にやらなさすぎなのかも。迷惑かけてしまうのは初めてだから当たり前かと思うけど、気にしないと思うけど、迷惑かけたくない。本当に役立たずならどうしよう。怖い。
間違えることに恐怖を覚えている私は、楽しみもありつつ不安を隠しきれませんでした。
しかし、実際レッキを行ってみると自分が構えていたよりもはるかに気が楽で(ドライバー様のご配慮が素晴らしいため)できた!!が多く大変嬉しかったのと楽しかったです。
心の底からワクワクしたり、まだまだやりたい!!!と童心に返ったようでした。

4ステージ中1ステージだけうまく完成できておらず不安のまま当日を迎えるものがありますが、それもまた運命、知識や実力の甘さがよくわかりました。
不安を抱えつつ迎えた1日目。残念ながら雨模様。
ドタバタしながら車に乗り込み、まずどこから出れるのか、ちゃんと間違えずリエゾン走れるのか、イメトレ通りにどこまで動けるか…。
初めて自分で作ったペースノートを読み上げることができると心躍らせながら向かったところ不穏な空気が漂ってると思ったら、いきなりステージキャンセル。
次のSSほうらいせんはペースノートがレッキでできあがっておらず、初戦&苦手意識から緊張しておりました。
スタートしすぐに見落としてしまい、なかなか戻れず終盤のラジオポイントでなんとか復帰。
土屋さんのドライビングテクニックでなんとかカバーしていただきましたが…………。
上手くできなくて当然かもしれないけれど、もっとちゃんとペースノートが完成していれば…もっと上手く伝えれたら安心して走れただろうに…と悔しくて情けなくて、本当に悔しくてたまりませんでした。
一回やったんだから次はきっとできる、絶対になんとかしてみせる、と決心し次のステージへ。SS鬼久保は距離が短く特徴的なのでなんとなく頭の中に道が入っており、心にゆとりを持って取り組むことができました。
二回目の鬼久保ではフィニッシュで前の車に追いつくことができ、大変嬉しかったです。
お昼のサービスが終わりちょっとしたハプニングもあり、
自分がもっとラリーの知識を蓄えていればこんなことにならなかったと非常に反省しておりました。
土屋さんに、少しずつ道が見えるようになってきてるとお褒めの言葉をいただくことができ、心の底から飛び上がるくらい嬉しかったです。万々歳。

2日目。1日目からあまり緊張はしておらず、気を引き締めつつ楽しんでやっておりましたが、とうとう全力で楽しみはじめました。本当に初めて参加するのか…?といいう感じでしたが、きっと温かい皆様に支えられていたお陰。

(もちろん、命に関わるので気は引き締めてはおりました。)
最初の雁峰西は2日目1発目なのと勝負が決まるステージだったのでちょっとだけ緊張しておりました。
沢山の車がリタイヤしてしまっているのを目にしたとき、突然自分がちゃんと導くことができるのだろうか、と不安がよぎりましたがとにかくできたペースノートをちゃんと正確に読み切り導くしかない。自分のやれることを全うするしかない。と覚悟を決め、土屋さんと自分を信じて読み進めました。

何かあったらどうしようかとは思いましたが素晴らしいドライビングテクニックのお陰でステージを終えることができ、安堵しました。
どのSSが終わった後も、楽しかったまだまだ乗っていたいもう一回走らせてほしいと思ってました。
まさに、幼少期に何度も何度ももう一回!って走行会で言ってたような、そんな感じでした。
ラリーを無事終えて仕事に戻って、あれは幻だったのか…と不思議な感覚に陥っておりました。
まさに浦島太郎になった気分。
そういえば…今まで辛いことも沢山あったし、死にたくなることも沢山あったけれどこうやって生きているんだから好きなことや楽しいことを思いっきりしたい。と辿り着いた先がグレイスやラリー。
まさかここまでコドラの役割が自分の中にすっと馴染むとは思っていなくて、参加中はあまり実感しておりませんでしたがこんなに楽しくて楽しくていつまででもやっていたいものに出会えるとは思ってもいませんでした。
こりゃパンドラの箱を開けちゃったなあ…。

仕事に対してや私生活での考え方もガラッと変わって、この初めての一回がどれほど大きなものだったのかを実感し始めております。
こんなにしっくりきちゃったのは、おそらく音楽とラリーがとっても似てるから。
特殊なものでひとつのものを創り上げているのは同じだし、ペースノートやコマ図は楽譜のようだし、ドライバーは演奏者でコドライバーは指揮者かコンサートマスターだし…。
音大に行ったのは無駄だったのかな、と思っておりましたが、まさかラリーで沢山役に立つとは…。
人生において、何ひとつ無駄なことなんてないと思っていましたが、ちゃんと実感できました。
何度も言いますが、本当に心の底から全力で楽しむことができました!!!!!!
沢山勉強に付き合ってくださったひろこさんや現場でひとつひとつ支えてくださった土屋さん、行き帰り送迎してくれた母、そのほか暖かく迎え支えてくれたサービスの皆々様。

なんとお礼をお伝えすれば良いのか…感謝してもしきれません。
本当に本当に、ありがとうございました。
このご恩をどうやって返そうか…と悩みましたが、ラリーを続け、いろんな人に知ってもらい広め、伝えていくことが私の今できる恩返しかな。
皆様から求められるようなコドライバー目指して、今後ますます精進して参りたいと思います。
応援の程、ぜひともよろしくお願いいたします!
最後に……
つらつらと綴って参りましたが一言で表すと
とっっっっっても楽しかったあああああ!!!!!!!!!!
